高齢者にメイクセラピーを行う心理的な意味

メイクセラピーは高齢者や病気、けがなどによって外見上の問題を抱え、精神的なストレスやトラウマを抱えている人に対して行われる療法です。最初に会話などでコミュニケーションを取り、その後スキンケアやメイクなどを行って、患者がリラックスできる状態を作り上げます。

次に、悩んでいる患者が自分でメイクを行うことによって、自分自身に自信が持てるようになり、積極的に人生を歩めるようになることを目的としています。また、継続して行うことによって、高齢者をはじめとする患者の生活の質の向上や維持につながるため、医療機関だけではなく介護現場でのニーズも高まっています。

メイクセラピーを行うことによって、高齢者には様々なメリットがあると言われています。最も大きなメリットは、メイクをすることによる心理的な効果です。自己肯定感や安心感、リラックス効果の向上などが期待できます。また、メイクセラピーを行うセラピストやスタッフとのコミュニケーションが生じることで、心理的に前向きな感情を生み出しやすくなることも期待される効果です。

さらに、容器の開閉や塗ることによる手の動きや握力、筋力向上だけでなく、唾液分泌能力を高めることも知られています。特に認知症の患者でも自尊心の高まりや日常生活能力、及び認知機能の改善への期待が高いです。改善だけでなく予防にも役立つとされているため、定期的なメイクセラピーを介護施設で取り入れる動きが広まってきています。